キャンパスアートアワード2023の
グランプリ作品「見守る神様」が
キャンパスノートになりました。
コクヨ公式ステーショナリーオンラインショップにて
3月1日(金)11:00から、数量限定販売いたします。
メーカー希望小売価格:200円(税込220円)
製品仕様 サイズ:6号(セミB5) 罫内容:普通横罫(A罫・7mm)ドット入り 枚数:30枚
受賞作品
【 グランプリ 】
佐藤 那緒 さん
秋田公立美術大学附属高等学院 2年生
作品名
見守る神様
しずちゃんから一言
ナマハゲを自分が描くなら、めちゃくちゃ迫力あるようにアップで描きたい。それを引いた視点で描くのが面白いと思いました。ナマハゲはいろいろな家に入って行くものなのに、この絵だと「来ない」(笑)。立ち止まってただ見守る感覚が、自分の知っているナマハゲと違って、いろんなストーリーを考えてしまいました。絵本になりそうで、話が広がる面白さがあります。
受賞者インタビュー
ー グランプリ受賞おめでとうございます。
最初に先生から受賞を伝えられた時は嬉しい気持ちと、本当に私でいいの?という気持ちがありました。
家族に受賞したことを伝えると私よりも喜んでくれてとても嬉しかったです。
ー 題材はどのように決めたのですか?
一般的にみるとナマハゲは怖いというイメージですが、中学校の修学旅行でナマハゲの本場である男鹿にいったときに、みんなのことを守ったり、作物をよく育つように願ったりする来訪神だと聞き、やさしい神様なんだと思いました。一方で、怖いというイメージがあるのは、なまはげにとってさみしいんじゃないかと思いました。そのさみしさを田んぼ道の中に松明をもったナマハゲをぽつんと一人だけ立たせることで表現し、また秋の夕暮れ時に帰っていく子供たちを見守る優しい一面を表現しました。
今回描いた田んぼ道は中学校の時の通学路を描いているのですが、今後商業施設になる可能性があり、なくなってしまうのは寂しいと思い絵に残しました。
稲や空、夕暮れ時の道路の色など色々と調べ、自分の想像の中でナマハゲが優しく見守る感じが表現できるように組み合わせました。
ー 絵でのこだわりや苦労した点を教えてください。
苦労したのはナマハゲの後ろにある森の部分がなかなかうまく描けず苦労しました。森の部分を一度明るい色でつぶしてから立体感を出すために暗い色を足していく作業を3回も4回もやり直して、ようやく今の表現になりました。森もナマハゲの右側と左側で形が少し違うのですが、違う樹種をイメージしています。
またこだわった部分はナマハゲの顔です。小さいため描くのが大変でしたが、ナマハゲの迫力ある顔を書きたくて何度も書き直して描きました。道路に伸びているナマハゲの影も、より淋しさを表現するためにグラデーションを入れこだわりました。
ー ご自身の絵がキャンパスノートになることについてどのように感じますか。
キャンパスノートは授業でも使っていて、2020年に同じ高校の先輩がグランプリをとったときのノートも使っています。自分の絵がキャンパスノートになるのは少し恥ずかしい気持ちもありますが、このナマハゲが描かれたノートを使って、ナマハゲが優しい存在だと感じてほしいなと思います。
【 読売中高生新聞賞 】
平松 蒼大 さん
アトリエトンガリ
中学3年生
作品名
小布施仲よし農狂老人卍
作品に込めた思い
小布施町の有名な3人の人物である、北斎、鴻山、一茶に、りんごをとったりさせたりと、魅力が伝わるような絵になったと思います。
中村 佑介 さんから一言
とにかく独創的だと全員が評価した作品でしたが、例えば「木の形」などあと少しだけ万人が評価できるポイントが伸びればグランプリになっていたと思います。この絵を描けるのは、誰でもないこの方がこの美意識を持っているからなんですね。つまり人の評価ではなく自分の評価基準で描いている。それがオリジナリティを生むのですが、自分が評価しなくなってもどうか絵を止めないで。来年もぜひ送ってきてほしいと願います。
【 コクヨ賞 】
大薮 ひな さん
あいち造形デザイン専門学校高等課程
3年生
作品名
名古屋の小倉トースト
作品に込めた思い
名古屋と聞き思いついたのが小倉トーストだったので描きました。あんこなので好ききらいが分かれるかもしれませんが、おいしいのでもっと色々な人に知ってもらいたいです。
林 亮太 さんから一言
会場で見た瞬間、人の本能を鷲づかみにするというか、「おいしそう」と(笑)。広告業界でいうシズル感があり、バンと飛び込んで来る絵です。高校生でこういうのが描けちゃうんですね。上から見た平面の図なのに、多層になっていて、バターがあり小倉があり、トーストがあり、その階層が非常に上手に描かれています。本能に直結するところを巧みに掴んでいる点と、テクニック的にも計算して描いている力量を評価しました。
【 地区優秀賞 】
1.北海道・東北地区
齋藤 絢心 さん
秋田公立美術大学附属高等学院
2年生
作品名
どっこいしょー!どっこいしょー!
作品に込めた思い
小さい頃に初めて見た大きな竿灯を描きました。竿灯は重さも結構あり、沿って立っているため下から見ると圧迫感を感じます。圧迫感を感じるような遠近感のある構図にすることで力強く迫力のある絵に仕上がりました。
2.関東地区
二本柳 明音 さん
神奈川県立上矢部高等学校
2年生
作品名
大山ゴマ販売中!
作品に込めた思い
幼い頃、大山に行った時に色とりどりにコマが並んでいたのをすごく覚えています。この作品を見た人が作品を通して、大山ゴマの見た目だけでも気に入ってくれたらいいなと思っています!
3.中部地区
深沢 碧 さん
山梨県立甲府第一高等学校
2年生
作品名
ゴロゴロ
作品に込めた思い
ひとつずつ、丁寧に。長い年月をかけ、今年も空の青に映える赤い果実が熟します。ぱちん、と枝を断つ音が桃の旬の訪れを知らせます。いよいよ旅立ちのとき。
4.近畿地区
東 花帆 さん
橋本市立橋本中央中学校
2年生
作品名
目白
作品に込めた思い
和歌山の鳥である目白と梅を組みあわせました。背景のデザインを霧や煙のようなものと大きな月にし、コントラストで奥行きを出してみました。春の夜空と梅と目白という和歌山らしい幻想的な雰囲気を感じて欲しいです。
5.中国・四国地区
伊川 凛 さん
広島県東広島市立黒瀬中学校
2年生
作品名
河の宝物
作品に込めた思い
私は、広島の河などに生息しているオオサンショウウオを描きました。「オオサンショウウオは広島の宝物。しかし、だんだん街の都市化で数が減ってきている。」という話を聞きました。そしてこの絵でオオサンショウウオを知ってもらって、みんなで守りたいという思いで描きました。
6.九州地区
佐野 聖 さん
大分市立上野ヶ丘中学校
1年生
作品名
かぼす湯?
作品に込めた思い
原尻の滝という場所をかぼす温泉に見立てて描きました。水彩のあたたかさと色鉛筆の力強さを表現しました。滝の激しい流れが上手にできました。
【審査員特別賞】
〈林亮太賞〉
〈林亮太賞〉
播田 柚咲 さん
愛光中学校 1年生
作品名
坊っちゃんと愛媛
作品に込めた思い
愛媛はたくさん有名なものがあります。みかんや鯛、道後温泉、坊っちゃんの舞台となったことで有名です。愛媛の事をぜひたくさん知ってもらえるとうれしいです。
林 亮太 さんから一言
ダイナミックで目を引く作品です。色の使い方も上手ですね。よくここまで思い切った構図で描けたな、本当に中学生かと、感心しました。パースをとったように描き、ぐっと引き込む力がある。水彩の使い方も繊細で、小説の舞台から題材を取った点についても、中学生にしてはすごいところに目を付けたと感じました。
〈中村佑介賞〉
〈中村佑介賞〉
青山 はる花 さん
東京都立王子総合高等学校 3年生
作品名
王子狐の行列
作品に込めた思い
王子には各地の狐が集まり王子稲荷神社に参詣したという伝説があり、大晦日の夜は狐のメイクやお面で狐に扮した人達が行列を成します。提灯の灯りと沢山の狐達で幻想的な光景に包まれる様子をぜひ見て欲しいです。
中村 佑介 さんから一言
技術的にはグランプリでも遜色ないほどで、透明水彩ではないのに版画のようなグラデーションを出したり、金色を使わずに金色と感じさせるように表現したり、みんなが見過ごすような細かいことがたくさん詰まっています。ただ、王子の狐の行列の様子が、独自の行事として伝わりにくく、東京らしさという点がやや弱かった。技術点や努力点として、拍手を送りたいと思いました。
〈しずちゃん賞〉
〈しずちゃん賞〉
鬼頭 香汰郎 さん
名古屋市立昭和橋中学校 3年生
作品名
珍妙なコーチン
作品に込めた思い
名古屋コーチンは、少々お高いですが旨味たっぷりでジューシーなとても美味しい名古屋自慢の鶏です。絵の中に、コーチン手羽先・焼鳥・プリンが隠れているので探してみて下さい。そして是非食べに来て下さい!
しずちゃんから一言
この作品は、見れば見るほど、いろいろなものが詰まっていて、面白い。ちょっと気持ち悪いかなという表現も好きで、この絵のエネルギーというか、刺激を受けました。自分は生き物が好きで、大きくバンと動物をよく描くんですけれど、自分が描きたい絵に近い感じがして。きれいというより、こういう表現が私は好きです。
【 入選 】
1.北海道・東北地区
佐々木 史 さん
八幡平市立西根第一中学校
1年生
作品名
とびだせ岩手
作品に込めた思い
岩手のめぐみが県をこえて日本中、世界中に知ってもらいたいという気持ちを込めてこの作品をしあげました。きじやさけ、岩手山、りんどうなどなど岩手県代表のものをたくさんつめこみました。
酒田 龍大 さん
秋田県秋田市立河辺中学校
2年生
作品名
夕焼けのゴジラ岩
作品に込めた思い
僕が実際に見て感動したゴジラ岩と夕焼けを描きました。県外の人にも秋田のゴジラ岩の美しい風景が伝わるように心を込めて描きました。
石原 莉杏 さん
札幌市立稲穂中学校 3年生
作品名
さっぽろラーメン!
作品に込めた思い
この作品は、北海道名物「ラーメン」に北海道で有名な動物たちを隠し入れた絵です。北海道のおいしい「ラーメン」を食べてもらいたい、かわいらしい動物たちを知ってもらいたいと思い、この絵を描きました。この絵で北海道に興味をもってもらいたいです。
水谷 友里愛 さん
秋田公立美術大学附属高等学院 2年生
作品名
POWER OF AKITA
作品に込めた思い
秋田の象徴と自然を表したかったので、阿仁の熊とハタハタ、山々を描きました。熊とハタハタを前にバン!と描いてダイナミックな様子を表しました。秋田の悠々しさ、生き生きとした様子も感じていただきたいです。
2.関東地区
大竹 梨央 さん
練馬区立豊玉第二中学校 1年生
作品名
風雷神門
作品に込めた思い
東京の風景ということで有名な雷門を描きました。観光客も多い場所なので、人々の動きがよく分かるように心がけました。
淺井 つむぎ さん
千葉市立松ヶ丘中学校 1年生
作品名
未来につなげて
作品に込めた思い
千葉の名産品や有名なものを15個、落花生の中に詰め込みました。落花生の模様や、海(波のいはち)を塗るのが難しかったです。紙一面に千葉の良さをおしだせるよう、一つ一つ大きく描きました。千葉の伝統がいつまでも続くよう、気持ちを込めて描きました。
佐藤 真悠子 さん
群馬県吉岡町立吉岡中学校
2年生
作品名
乗り越えろ!群馬の夏
作品に込めた思い
「群馬の夏」というのは、全国の中でも特に「暑い」というイメージがあります。しかし、夏の暑いときだからこそ、群馬の名物であるうどんが美味しく感じられます。その爽快さが伝わるよう、自分の目線で食べているところを描きました。こけしは日焼けしていて、汗をかいているというのをイメージしました。
佐藤 璃奈 さん
神奈川県立上矢部高等学校
2年生
作品名
暑い日の江ノ島
作品に込めた思い
江ノ島の代表的なものといえば、江ノ島や江ノ島の猫などです。私はその江ノ島の良さを全部入れました。特に注目してほしいのは目の前にいる猫です。あまりの暑さで猫達が寝っ転がりながら涼しんでいる姿を見てほしいです。
3.中部地区
杉川 茉鈴 さん
富山市立大沢野中学校 1年生
作品名
青い宝石ホタルイカ!!
作品に込めた思い
富山といえば、海の幸といえば、光り輝くホタルイカ。海の中でゆらゆら泳いでいるところを描きたいと思う作品にしました。富山の魅力が少しでも輝けると嬉しいです。
斎藤 小唄 さん
あいち造形デザイン専門学校
高等課程 3年生
作品名
いつか見た宵の灯火
作品に込めた思い
小さい頃家族に連れられて見た、尾張の天王祭の思い出です。人々がにぎわう中、水面の上で厳かに浮かぶまきわら船に、幼いながらに息を呑んだことを今でもはっきりと覚えています。
4.近畿地区
大塚 らすか さん
京都市立安祥寺中学校 3年生
作品名
We I come to Kyoto
作品に込めた思い
世界中の人々に古都京都の文化財が多く存在する京都へ来てほしいという思いをこめて描きました。17の文化財が世界遺産に登録されています。次の京都への旅はぜひ「世界遺産巡り」をしに来てください!!
岡本 昊 さん
守口市立第一中学校 3年生
作品名
兄ちゃんシュッとしてんなぁ
作品に込めた思い
大阪の名所や名物をおばちゃんに詰め込みました。ワクワクで溢れている大阪のおばちゃんの楽しさ、面白さ、愛らしさを感じてもらえたら嬉しいです。
中山 絢音 さん
京都精華学園高等学校 2年生
作品名
琵琶湖の景色
作品に込めた思い
ビワイチという琵琶湖を一周しようというもので、その最中に琵琶湖の美しい景色を伝えたいと思い描きました。
谷 咲良 さん
立命館高等学校 2年生
作品名
美しい風
作品に込めた思い
水無瀬神宮に散歩に行ったとき、音色と青色が涼しかったのと風鈴に書かれた家族や大切な人を想う願いを見て、その心が綺麗だな、と感じました。願いが風に乗って、届くといいなと思います。
塩見 凛 さん
京都精華学園高等学校 2年生
作品名
舞子猫
作品に込めた思い
京都で有名な物や植物などをインターネットで調べ、少しマニアックな物も知ってもらおうという気持ちで描きました。また色合いも和風の色にところどころ使ったりと、ひと目みただけでどこの県か分かるように、分かってもらえるように描きました。
5.中国・四国地区
青木 琴美 さん
福山市立神辺中学校 3年生
作品名
黄昏
作品に込めた思い
宮島の美しいところが伝わってほしいので、一枚の絵の中で組み合わせました。夕焼けに照らされる鳥居がきれいなので描きました。広島に来た時には、ぜひ見てほしい景色です。
岸田 恵愛 さん
私立広島女学院中学高等学校
1年生
作品名
お宮のある島
作品に込めた思い
宮島にある厳島神社は森に囲まれ、海の上に建っていて、とても自然豊かです。私は、人がたくさん楽しみながら笑顔で訪れるような宮島が大好きです。広島で最も美しい観光地の一つとして、もっとたくさんの人に宮島を訪れてもらいたいです。
伊藤 朱音 さん
私立広島女学院中学高等学校
1年生
作品名
お好み焼き
作品に込めた思い
広島でよく食べられているお好み焼きを描きました。お好み焼きのお店ではお客さんの目の前で一から作ってくれるので、その迫力とおいしそうな感じが伝わるような構図を意識しました。
岡田 心詞 さん
鳥取県立倉吉東高等学校 1年生
作品名
The story about Tottori
作品に込めた思い
「まんが王国とっとり」にちなみ、漫画風イラストに鳥取の私が好きなものを詰め込みました。食、文化、観光名所を地域に偏りが出ないよう選び、色のバランスをとりながら散りばめています。
6.九州地区
大野 美歌 さん
福岡市立香椎第二中学校 1年生
作品名
甘くてみずみずしい
「あまおう」
作品に込めた思い
福岡の名物である「あまおう」を描きました。「あまおう」の特徴である、みずみずしい赤色や、大きくて丸いいちごを食べた時の甘ずっぱい味を想像して、丁寧に描きました。
楢崎 沙奈 さん
佐賀県立唐津東中学校 1年生
作品名
みりょく的なムツゴロウ
作品に込めた思い
ムツゴロウの可愛さを出せるように描きました。色のつけかた(光の色や影の色)を工夫しました。背景は目立ちすぎないくらいにきれいに描きました。
金城 京花 さん
学校法人沖縄尚学学園沖縄尚学高等学校 1年生
作品名
うふシーサー
作品に込めた思い
沖縄の夏の感じが出せるように青やオレンジで自分が夏っぽいと思う色を大部分に使いました。シーサーが目立つように背景はシンプルに描きました。
上村 美由希 さん
福岡市立福岡西陵高等学校
2年生
作品名
独り占め
作品に込めた思い
私が描いた風景は、家から徒歩10分の散歩コースでもある海と福岡市民なら誰もが知っているであろう島、能古島です。私は潮の香りと共に育ってきました。嫌なことがあったり、気分が落ち込んだ時は、夕暮れ時を独り占めするように、キラキラと光る海を眺めることでリセットします。大人になっても変わらずにあってほしい、私にとっての大切な風景です。
小川 かや乃 さん
宮崎県立宮崎工業高校 1年生
作品名
風光と文化
作品に込めた思い
宮崎をPRする時に私は馬と海が最初に出てきました。宮崎は自然と等しく歴史もあると思い、この作品に宮崎には沢山の神話が眠っており、それは海と同じ深さであるという意味を込めてこの絵を完成させました。
審査員総評
林 亮太さん(はやし・りょうた)
色鉛筆画家。グラフィックデザイナーやイラストレーターとして活動し、2009年より色鉛筆による制作活動を始める。日常の風景を中心に、その場の空気を感じるように描く。トーキョー・イロエンピツ・スタイル主宰。技法書・画集の出版多数。東京都出身。
〈林 亮太 さんの総評〉
年々、レベルアップしていくのを感じます。絵の中に入って行けそうな奥行き感がありました。純粋な気持ちで地元の一番いいものを探し、一生懸命に観察し、どう描こうか考える。でも好きだからこう描きたいという気持ちがバーっと出てくるから、こちらを圧倒するパワーが出るのでしょう。みなさんの世界観ができているということ。より心に訴えかけるものになっている感じがしました。
中村 佑介さん(なかむら・ゆうすけ)
大阪芸術大学卒業。ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのCDジャケット、小説「夜は短し歩けよ乙女」や音楽の教科書の表紙カバーなどを数多く手がける。最新刊はCDジャケット全集「PLAY」(飛鳥新社)。兵庫県出身。
〈中村 佑介 さんの総評〉
コロナ禍からは一変し、最近は旅行客も増えています。みんな去年よりもリラックスしてモチーフ選びをしていて、日記的な作品が多かったですね。僕はそういうのが見たかったので、楽しかった。旅行した気分になりました。楽しませよう、笑わせようとしている作品もあり、ムードがよかった。去年の表紙もいい効果を出したのだと思います。
しずちゃん
タレント。本名は山崎静代。お笑いコンビ「南海キャンディーズ」のボケ担当。出演した映画「フラガール」で、日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞した。独特な画風が注目を浴び、今年5月に初の個展を開催。手がけた絵本に「すきすきどんどん」(幻冬舎)、「このおに」(岩崎書店)がある。
〈しずちゃんの総評〉
自分がプロの先生方と一緒に審査していいのかな。批評なんてできないので、ただ自分が好きかどうか、「何これ?」とい
う視点で選ばせてもらいました。中学生・高校生は子どもだと思っていたら、えらい絵を描くなぁというのが感想で、びっくりしました。どれも自分が描くことを想像すると、描けない絵ばかり。そんな描き方するの!?と思わされる絵もたくさんありました。それぞれ、その子のもっているものだと思います。
作品に込めた思い
好きだった通学路の田んぼ道を描きました。豊作や無病息災をもたらすナマハゲが下校中の子供を見守っている場面です。憂いや優しさが表れるように影を落とし、暖色を多く使いました。