2020.07.01
視覚過敏の方にも、かわいいノートが好きな方にも! 「カラーノート研究会」始動しました
ノートの主流は白い紙が多いですが、色が付いている「カラーノート」があることをご存知ですか?白いノートが苦手な視覚過敏の方や、周りの人とはちょっと違う個性を演出したい方にもおすすめのノートです。コクヨでは現在「カラーノート研究会」を立ち上げて、今後の商品展開に生かす取り組みを始めています。
ノートの主流は白い紙ですが、色が付いている「カラーノート」があることをご存知ですか?
意外と知られていないカラーノートですが、実はノートの紙の白さが苦手な、「視覚過敏」と言われる特徴をお持ちの方々にとって、勉強や仕事をする上で必要なツールだということが分かってきました。しかし、決して一般的とは言い難い状況があるのは事実です。
コクヨは現在「カラーノート研究会」を立ち上げて、今後の商品展開に生かす取り組みをはじめています。
※2023年9月注記:「カラーノート研究会」の活動は現在は終了しています。
カラーノート研究会を立ち上げた経緯とは?
きっかけは、SNSで見つけたある女性のツイートでした。
彼女は視覚過敏を持った女子高校生で、「長年使っていたグリーンノートが廃番になってしまった。白いノートは目が痛いのでグリーンの紙のノートをどうか作って欲しい」という切実なものでした。
彼女の投稿内容からは、「グリーンノートはもう購入することができない」と感じていることが見て取れましたが、実はコクヨでは以前からグリーンノートの生産を行っています。また、グリーンに留まらず、ブルーやイエローの色上質紙を使ったノートをラインナップしていました。
しかし、当時より、流通数の少なさから店舗での取り扱いがどうしても少なく、手軽に消費者の方の手元にお届けすることが困難な状況で、生産終了寸前のところまで来てしまったのです。
今回のツイートを見て、コクヨは考えました。
「困っている方がいるのなら、なんとかカラーノートが普通に普及できる世の中になってほしい!」
そこで、視覚過敏の対応だけではないカラーノートの可能性を探るべく、「カラーノート研究会」を立ち上げる運びとなりました。
カラーノート研究会への予想を上回る反響
カラーノート研究会の最初の活動として、カラーノートに興味・関心をもってくださる方をカラーノート研究会メンバーとして募集し、おひとり様10冊以上のノートをお送りして、使用した感想をいただいたり、ヒアリングをさせていただくことにしました。
募集を始める時点では、「40~50人ほど応募があればうれしいな」という会話もあったくらいだったのですが・・・ナント!予想を遥かに上回る6,000人以上の方からの応募をいただきました。(この場を借りて応募いただいたすべての皆さまに御礼申し上げます。ありがとうございました!)
これは、日本経済新聞から文具のウェブマガジン、個人の方のツイッターまで、多くのメディアや人々に幅広く注目していただいたことによるもので、その関心の高さに改めて気づかされました。
カラーノート研究会のメンバー構成と、実際にいただいた声
その中から、特に熱意をもって応募していただいた71名の方を、このたび、カラーノート研究会メンバーとして選定させていただきました。メンバー構成は以下の通りです。
年齢構成
満16歳~18歳 |
14% |
満19歳~29歳 |
25% |
満30歳~39歳 |
35% |
満40歳~49歳 |
17% |
満50歳~59歳 |
7% |
満60歳以上 |
2% |
視覚過敏あり/なし
視覚過敏あり |
48% |
視覚過敏なし |
52% |
カラーノート使用経験
カラーノート使用経験 現在あり |
51% |
カラーノート使用経験 過去あり |
32% |
カラーノート使用経験 なし |
17% |
現在すでにカラーノートを使用されている・過去に使用したことがある方が8割ほどいらっしゃいます。
ここからは今回応募いただいた際の実際のお声を少し紹介します。
白紙のノートだとまぶしく感じるので、カラーノートを私も子供たちも使っています。紙に色がついていると書くのも楽しいし、目にもやさしいところが気に入っています♪いろいろな色を使ってみたいです。
以前、視覚過敏の症状がある高校生が、カラーノートを買い求めているが店頭で扱われていないという旨のツイートをしているのを見かけて、その時はじめてカラーノートの存在を知りました。私も似たような症状を感じることがあるため、現在はクリーム色のカラーノートを使っています。今後、カラーノートがもっと一般的な存在となり、また視覚過敏の症状をより多くの人に知ってもらえるようになればいいなと思います。
仕事で手帳と別に一冊キャンパスノート等のB5ノートを持ち歩いています。真っ白は眩しいというか、字とのコントラストが強く疲れるときがあるため、筆記具のカラーを紺やボルドーにしています。学生の頃使用していたグリーンノートがあればなあと思います(メーカー不明)。コクヨでカラーノートが定番であればぜひ使用したいので、意見をお伝えする機会をいただければ嬉しいです。娘がずっとピンクのルーズリーフを使っています。同じ理由かもしれません。
ノートといえばキャンパス。たくさんの受験を支えてくれ、今度は子供がその伝統?!を受け継いでいます。カラーノートならではの見やすさ、インパクト、やる気や元気にもつながるので、ぜひまだ使っていない仲間などに紹介し、そのよさを共有したいです。よろしくお願いいたします。
文房具好きです。ノートで新しいものが出て興味があれば買って使っての繰り返しで、家族に怒られています。カラーノートがないときは、色付きのコピー用紙をノートにして使ったりしていました。このカラーノート研究会での意見がKOKUYOの商品開発の参考になれば幸いです。
小学校のときは学校指定のノートを使うきまりになっていたが、中高はノート指定が緩いので学校でも試してみたい。色つきのルーズリーフを使っていたら目立ってしまって、調べていたら色つきのノートがあることを知った。罫線も真っ黒より緑色っぽいものを選んだりあえて古紙でできたものを選んだり、ペンの色を変えたりしたが、シャーペンを使ったときなどは特にとても眩しく感じるのでどれくらい違うのか知りたいです。キャンパスエアーを学校では使用しています。罫線を教科で変えています。あと軽いのにとても助かっているので色つきもいつか軽い版が出ればもっと持ち運びやすいのかなと思いました。使えるのを楽しみにしています!
ご紹介したのはほんの一部ですが、この他にもたくさんの熱意あふれるコメントをいただきました。
カラーノート研究会、活動始まる
今回メンバーとして選定させていただいた71名の方には、6月半ばよりノートを順次発送しています。
今後はメンバーの方より、実際に使用してみた感想や意見などをいただきます。経過については随時情報を発信していく予定です。
今後のカラーノート研究会の活動に、ご期待ください!
2021.01.20
視覚過敏の有無に関わらずカラーノートは目に優しい~カラーノート研究会第1回研究報告~
2021.06.04
皆さまの声を受けて、小学生用カラーノートができました~カラーノート研究会活動報告~
※2023年9月注記:「カラーノート研究会」の活動は終了しています。