2020.03.10
自己分析がなかなか進まない就活生におすすめ!ノートとペンさえあればできるモーニング・ページ
就職活動には欠かせない自己分析。でも、どこからどう手を付けていいかわからない、という人に。ノートに思い浮かんだことをありのままに書いていく、モーニング・ページをおすすめします。
就職活動といえば、まずは自己分析!ですね。しかし、いざ始めようとしても、自分のことは案外自分ではわからないもの。どこからどう手を付けていいかわからず、とまどってしまう方も多いのではないでしょうか?
本格的に活動がはじまってから焦る前に、学生の皆さんにおすすめしたいのは、自分がどういうときに何を思うのか、頭の中で考えていることを言葉にして書き出す習慣を身につけること。そのためにピッタリの方法として、「モーニング・ページ」をご紹介します。
モーニング・ページとは
モーニング・ページは、自身もアーティストであり、創造性のワークショップを手がけるジュリア・キャメロン氏が、そのプログラムをまとめた著書「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」の中で提唱しているワークのひとつです。
ひと言でいえば、モーニング・ページは「意識の流れを、手書きの文章でありのままにつづったもの」です。この「ありのまま」というのがポイントで、著者は「脳の排水」とも表現しています。
モーニング・ページでは、ただ手を動かし、心に浮かんでくるものをそのまま書き留めることを目指しています。ポジティブなことだけではなく、愚痴などのネガティブなことや、ばかげたこと、奇妙なこと、なんでもOK。書くことが思いつかなければ、「書くことが思いつかない」と書き続けて、ページを埋めても良いのです。
そのやり方を、具体的に見ていきましょう。
準備するもの
・お気に入りのノートと、好きなペン
ページが小さいと考えも縮こまってしまうので、サイズは大き目のものがおすすめ、とのこと。
どこで書く?
・自分が落ち着けて、安心できる場所
心の中をありのままに書き出していくので、なるべくなら人から見られずひとりになれる場所がいいでしょう。
いつ書く?
・朝、起きてなるべくすぐ
夜に書くと、ただの振り返りになりがちなので、朝の方がおすすめだそうです。
どれぐらい書けばいい?
・手書きで3ページ(※筆者注 英語圏の分量ですので、日本語に換算すると1~1.5ページくらいのイメージです)
書く量が少なすぎると思考が表面的な部分で終わってしまい肝心なところまでたどり着かず、多すぎると内省的になりすぎてしまうので、この程度が適量、とのこと。時間にすると30~40分くらいが目安です。
ただ、やり方をきっちり守るよりもとにかく続けることが大事なので、基本のやり方が難しい場合は、書きやすい時間帯や分量でもOK。自分なりのやり方を探ってみてください。
気をつけること
・誰にも見せないこと
・見返す場合は、8週間以上続けてからにすること。
「ありのままに書く」ことに慣れないうちは、つい自分でも自分の書いたことに批評的になりがちです。そこから自由になり、本当に心の中で思っていることを書けるようになるためには、誰にも見せないこと、自分でも読み返さないことが大切です。
8週間以上続けた後で読み返す場合は、2色のマーカーを用意するのがおすすめ。1色はためになる「洞察」に、もう1色は必要な「行動」に線を引いてみましょう。その中から、自分が本当にやりたいこと、やるべきことが見えてくるかもしれません。
本格的な自己分析をはじめる前に、モーニング・ページをおすすめする理由
・気軽にはじめられる
ノートとペンと少しの時間さえ用意すれば、あとは書くだけ。特別な知識やテクニックも必要ないので、思い立ったその日から手軽にはじめられます。
・考えていることを言葉にする習慣がつく
志望動機やエントリーシートを書いたり、グループワークや面接をしたりと、就職活動では自分の考えを言葉にすることをとにかく求められます。日頃から文字を書く習慣があると、頭で考えたことをよりスムーズに言葉にできるようになります。
・自分が感じていること、思っていることがわかる
自分自身のことは自分がいちばん分からなかったりするもの。モーニング・ページを続けていると、どういうときに楽しいのか、どういうときに元気がなくなるのか、なんとなく見えてきます。本格的な自己分析をはじめる前のウォーミングアップとしてピッタリです。
・頭がスッキリする
これが実は効果としては最も大きいかもしれません。就活中って、周りと比べて焦ったり、なかなか思うような結果がでなかったりしてモヤモヤしますよね。かといって、なかなか友だちや家族にも愚痴れないし...弱音も吐きたくないし...。そんなモヤモヤも、ノートに全部書き出してしまえばスッキリして一日をはじめられます。自分しか見ないから、何を書いてもOKですしね。
かくいう私も「う~ん、どうも頭がこんがらがってるな~」という時には、頭の中だけで考えずに、とにかくノートに書き出すようにしています。デジタルでもいいのかもしれませんが、この場合は手書きの方がより自分に正直になれるように思います。ちょっとモヤモヤするな、という時にはぜひ、お気に入りのノートとペンを手にとって、自分と向き合ってみてください。
<参考>
「ずっとやりたかったことをやりなさい」著:ジュリア・キャメロン 訳:菅 靖彦 サンマーク出版 2001年